20年前のスノーボード事故から続く歯茎の痛みと肩甲骨の引きつりが改善してきた40代男性の症例

来院のきっかけ

「虫歯ではないのに歯が痛いんです。」

初めて来院されたとき、そう話してくださいました。

お話を伺うと、原因は20年前のスノーボード事故までさかのぼります。

転倒した際に右の顔面を強く打ち、頬骨周辺を負傷しました。眼窩底骨折の疑いもありましたが、その後も右頬骨の奥の痛み、歯茎の痛み、顎の違和感が残り続けたそうです。

さらに年月が経つにつれて、右肩甲骨の内側から脇にかけて引きつるような感覚も加わりました。

日によって痛む場所が変わり、

「今日は歯が痛い」
「今日は肩甲骨が気になる」
「今日は顎が重い」

という状態を20年間繰り返してきたといいます。

整体院や治療院も数多く回られましたが、

「原因がわからない」
「これ以上は難しい」

と言われることが多く、長年悩み続けてこられました。

一回目の施術

まず整体を行ううえでの検査から始めました。

身体全体の左右差を確認すると、右半身はやや縮こまり、左半身は緩んでいる状態です。

身体全体のバランスが崩れているため、いきなり顔を施術するのではなく、まずは骨盤・脊柱・肩甲骨を含めた全身の調整を行いました。

上半身と下半身の連動性が回復するように整えた後、頭蓋骨への施術へ進みます。

施術後には、

「今まで受けた整体とは全く違います。悪いところに響いていく感じが分かります。」

と話してくださいました。

二回目から六回目の施術

施術を重ねるにつれて、違和感の出る場所が変化してきました。

特に肩甲骨の間にある強い引きつり感が気になるようになり、頚椎・胸椎・肩甲骨周囲の動きを重点的に整えていきました。

この部分を丁寧に施術していくと、20年間続いていた不快感の中心がここにあったことが徐々に見えてきました。

七回目の施術

肩甲骨周辺の違和感はかなり軽減してきました。

すると今度は、

・右頬骨の奥の違和感
・歯茎の痛み
・額のゆがんだような感覚

がはっきりと感じられるようになりました。

身体全体の状態が整ってきたことで、本来気になっていた顔面周囲の問題が表面化してきたようです。

その後の経過

半年間で約20回の施術を行いました。

最後まで残ったのは、虫歯でもないのに続く歯の違和感でした。

そこで前頭骨、後頭骨、第一頚椎、第二頚椎、蝶形骨、頬骨、下顎骨を丁寧に調整しながら、三叉神経第二枝周辺の促通を行いました。

非常に繊細な施術でしたが、施術後には

「歯茎の痛みを感じません。」

と話されました。

長年気になっていた違和感が軽くなり、とても嬉しそうな表情を見せてくださったのが印象的でした。

考察

20年前のスノーボード事故をきっかけに、顔面から顎、肩甲骨、脇にかけて続いていた不調の症例でした。

長期間続く症状では、痛みが出ている場所だけではなく、身体全体のバランスや頭蓋骨、頚椎の動きが関係していることがあります。

この方の場合も、全身を整えたうえで顔面周囲の調整を進めることで、最後まで残っていた歯の違和感まで改善がみられました。

原因が分からないと言われた痛みや違和感でも、身体全体を丁寧にみていくことで変化が期待できる症例でした。