寝違えによる首の痛みが大きく改善した70代女性の症例|手根管症候群による手のしびれも変化が見られたケース

■70代 女性

■ 来院のきっかけ

「明日から滋賀県へ行くのに、この首では困るんです。」

そう言いながら来院された70代の女性です。

数日前、ソファでうたた寝をしてしまったそうです。

朝起きると右耳の下から首にかけて痛みが走り、首を左に傾けるたびにズキッと痛みます。

振り向くのもつらく、車の乗り降りや着替えの動作も不便になっていました。

「寝違えだからそのうち治るだろう。」

そう思っていたものの、旅行の日が近づくにつれて不安が大きくなり、ご家族の紹介で来院されました。

お話を伺うと、首だけではありませんでした。

10年前に手根管症候群と診断され、仕事では重いサンプル帳を持つことも多かったそうです。

最近では手のしびれや指の動かしにくさも続いています。

首を左に倒すと左腕全体がしびれることもありました。

「旅行から帰ったら、今度は手のしびれも何とかしたいんです。」

そんな思いも抱えておられました。


■ 整体するうえでの検査と施術

まず姿勢全体を確認しました。

整体するうえでの検査を行うと、右側の背中の肋骨が左側より大きく張り出していることが分かりました。

「ここ、寝ると当たるんです。」

と患者さん。

長年気になっていた場所だったそうです。

さらに首から肩、腕への連動を確認すると、途中で動きが途切れているような状態が見られました。

そこでまず、座ったまま右手から肩、首、頭へとつながりを意識して促通を行いました。

ところが、なかなか身体がゆるみません。

力が抜けそうになると、また緊張が戻ってしまいます。

そこで今度は骨盤から背骨、頸椎、頭頂部へとつながる身体の軸を整えていきました。

しばらく続けていると、身体の反応が変わってきます。

そこで横向きになっていただき、頸椎の促通を行いました。

首を少し動かしていただくと、

「あれ?さっきより痛くない。」

患者さん自身も変化に気付かれました。

そこからさらに首と腕の連動を整えていくと、首を左に倒したときの痛みが大きく軽減していきました。


■ 手根管症候群への施術

続いて、以前から気になっていた手のしびれを確認しました。

手をグーパーしていただくと、指の開閉にぎこちなさがあります。

手首を確認すると、手根管のアーチが十分に働いていない状態でした。

そこで手根骨の位置を調整し、本来のアーチが働くように整えていきました。

施術後にもう一度手を動かしていただくと、

「かなり動かしやすいです。」

と驚いた様子でした。

しびれも少し軽くなった感覚があるとのことでした。


■ 考察

今回の寝違えはソファで寝たことがきっかけになった可能性があります。

しかし実際には、首だけの問題ではなく、背骨から頭部、肩や腕へとつながる身体全体のバランスが影響していたと考えられます。

施術では首だけを施術するのではなく、身体全体の軸や連動性を整えることを重視しました。

その結果、一回の施術でも首の痛みは大きく軽減し、旅行への不安も和らいだようです。

また手根管症候群による手の動かしにくさやしびれにも変化が見られました。

今後さらに身体全体の連動性を高めていくことで、首や手の負担を減らし、より快適な日常生活につながることが期待できます。