「理学整体は気功ですか?」
力を使わない整体なので初めて見聞きする方には気功
のように見えるらしいです。
理学整体は東洋医学、気功、経絡といった概念とは別
に解剖をもとに発達した整体です。気功や経絡といった
働きは目に見えないものです。
先人たちの身体の目に見えない機能を知ろうとする努
力には頭が下がります。カラダの目に見える部分の研究が
進んだのは近年になってからのことです。
実は日本では目に見える身体の動きや筋肉などの
解剖学は江戸時代になってから起こったものです。
江戸時代になって初めて身体の内部を調べるように
なったと言われています......
江戸時代に杉田玄白は「ターヘルアナトミア」を4年かけて翻訳し、
有名な「解体新書」を刊行しています。
江戸時代は鎖国政策によって、外国との交流はオランダの書物が
少しばかり入って来るのみでした。日本の伝統医学書には五臓六腑
の図は西洋医学書にある精巧な解剖図とは似ても似つかないもので
した。
日本の伝統医学は鍼灸や按摩術を中心に身体の機能を中心に
発展してきたものです。カラダの内部を調べることをしなかったのも
時代のためであり、無理もないことでした。西洋の医学書は本物の
人間を解体して記したものですから、始めて見た江戸時代の医者に
とっては衝撃を受けるものだったのでしょう。
「解体新書」の完成まで、4年の月日を費やしたのですが、辞書も
オランダの人体用語もわかる人間ももちろんいなかったのです。
酒井シズさんはは当時の翻訳と原書を照らし合わせてみたところ、誤訳
が多いことを知り、江戸時代のお医者さんがどの程度理解していたか
疑問です。と述べています。
酒井さんは「解体新書」の現代語訳を作る時に、原著とは違う、一冊の
独立した書物になっていると初めて気が付きました。
「わからないままにも一つ一つの文章の辻褄を合わせているのも先人の
努力の凄まじさがにじみ出ています。」
酒井さんは感激の様子を今月号の「至知」で語っています。
理学整体は筋肉の働き、動き方などの解剖学が無かったとしたら生まれ
ていない整体です。人間だったら誰でも同じように存在する筋肉を知ることに
人間は途方もない年月を費やしたものです。
先人たちの努力があって、理学整体が生まれたのです。私は自分では
決して知ることができないこの整体を縁あって酒井和彦先生から学ぶことが
できました。理学整体で皆さんに喜んでもらえることにもっともっと
感謝しなくてはなりませんね。

